最高の素材のみを使用し、究極まで機能性を突き詰めたものづくりで世界中のクライマーから信頼を獲得しているアークテリクス。これまでも「GORE-TEX ファブリクス」を用い、さまざまな画期的プロダクトを生み出してきました。「GORE-TEX SHAKEDRY™ プロダクトテクノロジー」(以下、ゴアテックス シェイクドライ™)を採用するノーバン SL フーディもそのひとつ。極めてシンプルなディテールの裏には、“素材の特性を最大限に活かす”という哲学がありました。自身もトレイルランニングに取り組み、その性能を体感しているというアークテリクス ライフスタイルセールスチーム マネージャーの谷島 学さんにお話を聞きました。
無駄なディテールを一切排し
約120gのこぶしサイズを実現
防水透湿素材のシェルはトレイルランナーの命を守る欠かせないものですが、どうしてもカサ張ったり重さが気になったりすることがあり、持って走ること自体を億劫に感じてしまう人も多い。
「そうしたネガティブな要素を払拭する画期的なモデルとして、2017年に登場したのがシェイクドライを採用するノーバン SL フーディです。一番の特徴は、極限まで無駄を削ったミニマルなデザイン。クライミングやハイキング向けのシェルでは当たり前に付いている胸ポケットやサイドポケットなどを、一切搭載していないんです」
それにより、重さは約120gで、こぶし大のサイズ(パッキング時)を実現。いわゆる防風シェルと比べても、目を見張るスペックを誇ります。
「その軽さやコンパクトさだけでなく、耐久性の面でも信頼できるのがシェイクドライのメリットです。個人的に2017年からずっと愛用していて、信越五岳、UTMF、東京マラソンなどで着ましたが、実はそのほとんどで雨に降られているんです。それでも防水性に不安は感じることもなく、今も現役で使っています」
「ゴアテックス シェイクドライ™」の性能を活かす
8mmのシームテープ
表生地を取り払い、メンブレンを外側に露出させることで、優れた防水透湿性と軽量を両立させた「ゴアテックス シェイクドライ™」。それ自体も軽い素材ではありますが、ただ採用するだけでは120gという軽さは実現できません。その要となるのが、アークテリクスらしい「哲学」と「技術」です。
「最高の素材を使い、その良さを最大限に活かす。それがアークテリクスの考え方です。そのため、シェイクドライの軽さを活かすべく、縫い目を塞ぐシームテープの幅までこだわりました。通常のシェルでは13mm幅が一般的ですが、ノーバン SL フーディには、アルパインクライミング向けの旗艦モデル、アルファSVと同様の8mm幅を採用しています」
シームテープを貼った部分は湿気を通しにくくなるため、実は透湿性を極力損なわないという意味でも効果的。それでいてランニングフォームを邪魔しない立体的なカッティングを両立するなど、妥協のないものづくりへのこだわりを随所にうかがうことができます。
1990年代から続く“良好な関係”が
ノーバン SL フーディを生んだ
「GORE-TEXの開発チームは、全てをゼロベースから考える『デザイン フロム スクラッチ』というアークテリクスの思想を理解し、何十年も前から我々の意見を積極的に開発に活かしてくれました。シェイクドライおいても同様で、お互いのリスペクトと、数え切れないトライアル&エラーがあったからこそ、ノーバン SL フーディが完成したと言えます」
谷島さんはこれまでに何度も雨中のレースや練習で使い込んでおり、その性能の高さを実感していると言います。
「着用中に、生地を通して湯気が出てくる様子が目で見えた時には驚きましたね。カラっと晴れた冬の日だったのですが、しっかりと風を防いでくれながら、汗抜けが良いのでとても快適でした。コンパクトさに関しても、レース前の荷物チェックの際にシェルではなくただのビニール合羽なのでは?とレーススタッフに疑われたこともあったくらい(笑)。とにかく、雨の日に走るのが楽しくなります」
徹底的に無駄を省いたことで極限まで軽く、コンパクトに仕上がったノーバン SL フーディなら、「ゴアテックス シェイクドライ™」のアドバンテージを文字通り肌で実感できることでしょう。
谷島 学さん
アークテリクス ライフスタイルセールスチーム マネージャー。自身もトレイルランニング愛好家で、国内最高峰のレース「UTMF(ウルトラトレイル・マウントフジ)」出場歴もあり。日々、ノーバン SL フーディの快適さを実感しているという。
▼ノーバンSLフーディ(アークテリクス公式サイト)