DWR（durable water repellent/耐久撥水）

多くの GORE‑TEX プロダクトおよび一部の  WINDSTOPPER^® プロダクト by GORE-TEX LABS*では、一番外側にある生地に非常に薄い耐久性のある撥水 (DWR) 加工が施されています。DWR は生地の表面張力を下げることで水を弾き、水が水滴となって転がり落ちます。撥水性が低下すると、ウェアの表生地が濡れ、たとえ水が内部に浸透していなくても、冷たく湿ったように感じます。撥水性を回復させることで、製品の快適性と保護性能が向上します。

*これまでGORE-TEX INFINIUM WINDSTOPPER^® プロダクトシリーズに含まれていたウェアやグローブは、WINDSTOPPER^® プロダクト by GORE‑TEX LABSに名称が変更となります。

DWR は永久ではありません。通常の摩耗に加え、汚れ、洗剤、防虫剤、その他の物質と接触することにより撥水機能が低下します。ただし、ほとんどの場合、加工自体は生地表面に残っています。そのため、 GORE-TEX プロダクトの撥水性は簡単に回復させることが可能です。

GORE‑TEX プロダクトシリーズおよび WINDSTOPPER® by GORE-TEX LABS* プロダクトシリーズ の撥水回復方法についてはこちらでご紹介しています。

*これまでGORE-TEX INFINIUM WINDSTOPPER^® プロダクトシリーズに含まれていたウェアやグローブは、WINDSTOPPER^® プロダクト by GORE‑TEX LABSに名称が変更となります。

洗濯と乾燥で撥水性が回復しない場合、市販の撥水剤 (DWR) を使用して再加工する必要があります。撥水剤にはスプレータイプやウォッシュインタイプがあり、必ずその撥水剤メーカーの指示に従ってご使用ください。製品の洗濯表示で乾燥機やアイロンの使用が可能であれば、撥水材使用後、撥水を活性化させるために乾燥機での乾燥かアイロンでの熱処理を実施してください。

この DWRは「環境への影響に懸念のある PFCsを含まないもの」としてゴアが定義したものです。また、同様の DWR の中でも最も良い性能のうちのひとつです。ゴアの撥水剤はすべて安全に使用できますが、Gore PFC_EC FREE DWR はより環境への負荷が低くなっています。

私たちは製品による環境への負荷を継続的に削減することに取り組んでいます。2023年までに消費者向け製品から環境への影響に懸念のある PFC (PFC_EC) を排除するという重要な目標を掲げました。 この目標への一歩として、環境への影響に懸念のある PFC を含まず耐久性のある撥水剤 (PFC_EC Free DWR) の採用を開始しました。私たちの環境への取り組みについて、詳しくはこちらをご覧ください。

Gore DWR は撥水性と撥油性の両方に対応します。この DWR は、登山のような過酷で多角的な用途向けのウェアに使用されます。一方、Gore PFCEC FREE DWR には撥油性がなく、撥水性のみです。ライトなアウトドアやライフスタイル製品向けで、丘陵の散歩、キャンプ、街歩きなどに適しています。

GORE-TEX 製品に付属しているハングタグに PFC_EC FREE DWR と表示されています。

この DWR は、Gore DWR とまったく同じ手順のお手入れで回復させることができます。こまめな洗濯とタンブル乾燥もしくはアイロンがけにより、DWR のパフォーマンスは最高の状態に保たれます。お手入れしても DWR が機能しなくなった場合は市販の PFC_EC FREE DWR に対応した撥水剤をお使いください。

撥水剤は、外側の生地の撥水性が取れてなくなった場合のみご使用ください。 洗濯と熱処理をしたにもかかわらず DWR が回復しなくなったら、市販の撥水剤を使い始めてください。 撥水剤使用の頻度は、ウェアの使用状況によって異なります。

いいえ。ゴアが特別に推奨している撥水剤はありません。現在、市販の撥水加工剤のほとんどは PFC_EC FREE です。加工方法はそれぞれの撥水剤の説明書に従ってください。

当社は、直接撥水剤を製造しているわけではないため、特定のブランドの撥水剤を推奨することはありません。GORE-TEX 製品にはウォッシュイン式/スプレー式どちらの撥水剤も使用可能ですが、一般的なご案内をするとすれば、環境への影響を減らすために、ポンプ式（ガス式ではない）スプレータイプをお勧めします。

油、汚れ、シミは、すべてのタイプの DWR に影響します。Gore PFC_EC Free DWR には撥油性がないため、撥油性がある通常の Gore DWR に比べてより早いタイミングで汗や体脂・汚れの影響を受けることになります。

いいえ。蒸気はすべての DWR 加工にマイナスの影響を及ぼし、撥水性を低下させます。ウェアに蒸気をかけてしまった場合、DWR の機能を回復させる唯一の方法は、ウェアの洗濯表示に従って乾燥機による乾燥またはアイロンをかけることです。

私たちの調査では、ライトなアウトドアでの使用において、Gore PFC_EC FREE DWR が Gore DWRと同様のパフォーマンスを発揮することが確認できました。しかしながら、より極限で幅広い用途での使用においては、Gore DWR の方が耐久性があることが確認されました。

漂白剤・シミ抜き剤は使用できませんので、洗濯表示に従って定期的にウェアを洗濯してください。